2017年4月28日金曜日

補完関係となるべきキャリア教育と主権者教育



友人がFacebookの投稿にも書いてたんだけど、
キャリア教育と主権者教育(シティズンシップ教育)って相互補完をしていくべき教育だよな。


文部科学省の定義によれば、キャリア教育は

一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育(平成23年中央教育審議会)

とされている。
”自立”であって、特定の職業への”従属”ではないというようなことも書かれている。

対して主権者教育に関してはこのように書かれている。

<主権者として必要な資質・能力>
社会の基本原理となる法やきまりについての理解を前提に、政治的主体、経済的主体等やその複合的な主体に必要な知識を習得させるのみならず、事実を基に多面的・多角的に考察し、公正に判断する力や、課題の解決に向けて、協働的に追究し根拠をもって主張するなどして合意を形成する力、よりよい社会の実現を視野に国家・社会の形成に主体的に参画しようとする力(平成28年中央教育審議会答申)
肝としては、
「 協働的に」「よりよい社会の実現を視野に国家・社会の形成に主体的に参画しようとする力」のあたりなのかな。

わかりすく、そして細かいニュアンスを省いて自分なりの言葉に変えると、
「自分の人生を豊かにしていくためのキャリア教育。社会の将来を豊かにしていくための主権者教育」なのかなと思っている。

となればこのふたつがうまく関連を持ったものとして教育の現場でもつながっていけばいいのではと思っている。
キャリア教育に関しては専門ではないのですが、すくなくとも主権者教育に色々と関わっているものとしてキャリア教育との連動の感覚はないので。

1年半で全国10000人以上の中高生に主権者教育をやってきた。
授業の最後に、
「あなたが主役 そしてあなたの隣の人も主役」と伝えることも多い。
自分のやりたいこと、思っているかんがえ、進みたい道に向かっていくことは大事だと思う。(楽な事というわけではなく)
同時に、自分以外も暮らしている社会、そして社会の他の構成員にまで目を広げて、一緒に作っていくという視点も欲しいと思う。

そのためには「教育」で力を身に着けていくことも必要なのだが、社会や政治自体が若者にとって参画をしやすくしたくなるようなものに変わっていく必要も大いにある。

引き続き頑張ります。

2017年4月21日金曜日

神奈川県市選挙管理委員会連合会研修にて登壇してきました

2017年4月21日神奈川県市選挙管理委員会連合会研修にての講演おわり。


あまり知られていないかもしれないが、選挙管理委員会も教育委員会と同様に、少し独立した存在としてある。
選挙管理委員会事務局という行政職員が実務を担いつつ、選挙管理委員会という外部のものによる委員会もある。

首長のトップダウン的に啓発や投票環境の改善が行われることもあるが、
選挙管理委員会・選挙管理委員会事務局の強い思いによって、様々な施策が進められることもある。
YouthCreateも多くの自治体と関わっているが、この両方がある。

理想としては現場の事務局の方々が気持ちよく試行錯誤やトライをできる後押しに選挙管理委員が行うことかなと。

色々と話をしたのですが、ちょっとだけスライドを共有しておきます。







選挙管理委員の方には元議員の方も多く、伝え方をいつもと少し変えて話をしてみました。
また、自分も有識者の一員として関わった、総務省による主権者教育の推進に関する有識者会議まとめの内容も少し紹介しながら。

元議員の充て職になってるじゃないか的なことへの疑問もありますが、とりあえず一つずつ目の前のことをこなす。政治選挙の経験者だからわかることもあるはずなので、彼らが常時啓発や若者の参画の必要性を感じてもらえるようになれば。

開拓者より探険家として頑張ります!
ハラケン

2017年4月13日木曜日

投票率低下の責任を市民に丸投げしたらだめだと思う。静岡県知事の発言から思うこと。

投票率50%割れなら即辞職 静岡知事選で現職・川勝平太氏「自分が出馬なら」(産経新聞) - Yahoo!ニュース 

こんな記事を発見。
低投票率への危機感を表した踏み込んだ発言としてここから議論が巻き起こることを期待したいかな。

ただ、”仮に再選挙になって税金が投入される事態になっても、それは投票に行かない有権者へのペナルティーだとする見方”との部分は納得できない。

投票の判断基準となる情報は候補者次第で、投票場所や時間など物理的な投票環境などは行政の責任によるところ。

ご自身が出馬されるかどうかを早く表明し政策を掲げ、選挙の構図を確定させてほしい。また、ご自身がこれまでの任期中に行ってきた投票率向上策についてもまとめていただきたい。
過去にも投票率の低さを問題視する発言はされているし、実施もしているし。
投票率の低下の責任を市民だけに負わせるのはなんか違うよね~

ちなみに、県ではなく自治体の話だが、
期日前投票の時間の拡充をずっと国に要望してて、実現させて、さっそく昨年の参院選で実践した大阪府箕面市の事例がある。

また、知事ではなく議会の活動だが、
県議会議員が学校へ出前授業に行く大分県の取り組みある。