2013年11月12日火曜日

国政選挙の選挙権年齢を16歳に引き下げ大成功@オーストリア


オーストリアの選挙権引き下げに関するレポートを友人がツイートしてた。
彼は、スウェーデンで留学していたり、欧州議会でインタ―ンをしていたりと、ヨーロッパで色々とやっている。

レポートはこれ。
Voting at 16 – Main Results

Austrian National Election Studyという機関が出しているもの。少し前のものだけど。


A4に2枚のハンドアウトなので、詳しいものまではまだ読めていないけど、何点か面白い結果があったのであげてみる。







背景はこんな感じ。
オーストリアでは2007年に選挙権を18歳から16歳まで引き下げることが決まった。
国政選挙の選挙権を16歳まで引き下げるのは世界的にも珍しいそう。
何度かの地方選挙を経て、2010年には国政選挙が行われた。
被選挙権も19歳から18歳まで引き下げられたそうです。




レポートの抜粋を4点ほど。

1点目:投票行動について
16・17歳の投票率は高かった。
より年齢が低いうちに投票経験をした人は、2回目の選挙にも行きやすい
選挙に行く習慣を持ちやすくなる。


すでに、2005年からウィーンでは地方選挙の選挙権年齢を16歳に引き下げており、その世代の動向から導き出されたそうです。



2点目:政治への関心と学校
選挙権年齢を下げる前に比べて17・18歳の人の政治への関心は高まった。

彼らにとって、学校は政治の情報を得ることができる場であるだけでなく、政治や選挙について話し合う場でもある。
学校重要な居場所であるこの世代はやっぱり学校で選挙の話をするそう。
日本でもそうだけど、コミュニティの規模が大きくなり、クラスって概念の薄れる大学だと、選挙権を得たからって言ってもそんなに、選挙については話さないよね。
他に話すこともいっぱいあるし。
あとは、高校のほうが選挙に際しての教育もきちんと出来ると思う。
今でも、模擬選挙をやったり、シティズンシップ教育をやったりしている学校や組織はあるけど、
実際投票できるとなると、力も入るし、生徒も真剣になると思う。



 3点目:他の世代とくらべての政治への関心
棄権する人は情報がなかったり、政治に無関心だからというわけではない。
興味や知識は上の世代と変わりなく、民主主義制度への満足度はむしろ高い。
若者だって興味あるよってこと!!



4点目:投票の質
投票の質が上の世代より低いというわけではない。むしろ、上の世代よりも、自らの政治信条にあった政党を選んでいる。
上の世代よりもきちんと政党が掲げる政策をみて考えているそうな。


で、結論としては、

largely positive. ポジティブ!!
 と、こんな感じです。
おれの英語読解力は頼りないので、興味ある方はぜひ元のレポートみてみて。




日本では政治が約束していた、というか2007年の第1次安倍政権の時に決まった、
国民投票の投票年齢を18才以上に引き下げることすらなされていない・・・

俺は選挙権・被選挙権ともにもっと引き下げられるべきだ考えています。